福田 剛士のブログ 「遠隔会議な人」

電話・Web・ビデオ会議の気になった最新情報、考えさせられたことや個人的な想いを綴ります。

「テレワーク」を働く人の「生活」という視点で考える

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最近、安倍内閣が推進している「働き方改革」。具体的な計画検討が進んでいますが、大前提は「一億人総活躍社会」の実現に向けて、高齢者や女性が働きやすい環境を作り、経済を活性化すること。非正規労働者との格差を埋める「同一労働同一賃金」や、仕事と私生活両立させる「ワークライフバランスの促進」なども議論されています。

特に「テレワーク」(在宅勤務)は、多くの経営トップが政府に期待する施策です。私は、ここ1〜2年で「テレワーク」が、日本企業が取り組むべき重要な対策の一つになると考えています。同時に、バズワードの一種になってしまわないか?と懸念しています。

昨今ブームとなったCSR(会社の社会的責任)活動や、CO2削減などのエコ対策、プライバシーマーク取得などの個人情報保護対策など。真剣に継続的に取り組むすばらしい会社も多くあります。しかし、「良い会社」でいるために、仕方なく実施している企業も少なくないのではないのでしょうか?実際に、コストも手間も時間もバカになりません。

これらの対策と働き方改革におけるテレワークの大きな違いは、そこで働く方々の毎日の「生活」に深く関わることです。例えば、テレワークで会社との往復2〜3時間を減らすだけで、身体的苦痛は大きく減ります。自宅にいることで心配事が解消されれば、精神的苦痛は大きく減ります。   親御さんの介護が必要な人。育児が必要な女性。配偶者やお子さんの看病が必要な人。自分自身が治療中で外出できない、または外出しなくても良ければ外出したくない人など。このような方々に、テレワークはとても大きなメリットになります。経験していない人にはわかりません。しかし、わからないから対策を打たない、または「良い会社」でいるために取りあえずの対策しか打たない会社では、このような人々には「働きづらい会社」になります。両者にとって非常にもったいないことです。

「テレワーク」は、従業員の「生活」という視点から考え、取り組むことで、多くの会社と従業員にプラスの影響を与えるのではないでしょうか。